舞い落ちてきた雪の華が、窓の外ずっと、降りやむことを知らずに、僕らの町を染める。って、冗談じゃないよ、とうとう冬本番だよ。
雪と冬がこの世になければいい。
窓の外を見ながらいつも思う冬大嫌いのオッサンです。
北海道に住んでいながら、冬が大嫌いという人間です、オレは。
今朝起きて、残り読み終わりました。
ホントに美しい純文学でした。
縄、緊縛、それから神話に天皇制、空虚感。どれだけこの作品を書き上げるのに作者は理論武装をしたのだろうか。その準備は、途方もないことと思われた。
SMにまつわるので、性描写は多いが、その文章は美しい。虚無という壮大なテーマにはミステリーはやはりマッチする。読者に善悪、異常・正常がそもそも存在するのか?自問自答させることになる。単なる変態小説ではないのだ。恍惚の絶頂の先にある神の領域。緊縛を通して精神的につながる世界。生きる意味。
まあ、ほんとにヤバイです。たまにこういうのをじっくり読むのも悪くないですよ。
本の中盤で挫折する人もいるかもしれませんが、ぜひ手にした場合は最後まで読み終えることをお勧めします。
憂鬱だろうし、何も解決しないし、この世を嫌いなままだろう。でもそれが精一杯なのだ。私はこれからもそのように生き、いつか何かで死ぬだろう。(エピローグ、葉山のことば)
この本は「すべての虚無に。」という一文からはじまる。
いや~SMって、ホントにいいものですね。では、サイナラ、サイナラ、サイナラ。