「白いページの中に」はまさに幻の名曲。
知り合いのラーメン屋で「幻の塩」という塩ラーメンがある。
幻のはずがいつ行ってもある。毎日普通のメニューにある。
まあそんなことはどうでもいい。
ヤマハポプコンといってもうちの息子世代にはわからないかもしれない。
中島みゆき、八神純子などが生まれている。中でも記憶に残っているのが、迫力のあった大友裕子の「傷心」。
♪だけど~、あなとなら死んでもいいと思った~♪
あれは怖かったね。
ポプコンの私の中のダントツ第1位はこの「白いページの中に」だ。
この曲から浮かぶ情景。長い長い坂道、好きだった海のささやき、蘇る午後の安らぎ、すべて曲の雰囲気に効果的に溶けていく感じで、なんとも美しい名曲だ。
歌っていたのは、柴田まゆみさん。
この1曲だけで引退した幻の歌手だ。このシングル1枚だけ。いつもある幻の塩ラーメンとは違う。
この曲が映画で蘇ったのだ。カバー曲が主題歌となっている。
誰が選んだのだ?
それを決める会議にオレも出ていたかった。
この名曲を蘇らせたのは、桜木紫乃の直木賞受賞作「ホテルローヤル」が原作の同名の映画。
この本はだいぶ前に読んでいたが、非常にいい作品だった。
北海道釧路を舞台にした、哀しくいとおしい。現在から過去に向かっていく技法はうまいと思った。
ということで、この映画を見るか見ないかはわからないけど、「白いページの中に」がまたこの映画で、世の中に流れることがうれしい。
さらに、誰も知らないだろう話をすると「白いページの中に」が誰も覚えていないだろうドラマの最終回で挿入されていたのも思い出した。そのドラマは田原俊彦主演の「ラジオびんびん物語」だ。知れねえだろう。有名な「教師びんびん物語」の前の作品だ。
まあそれはどうでもいい。
ポプコン関連のテレビ番組「コッキーポップ」のオープニング曲にも採用されていた。 「コッキーポップ」も知らないかもね。40年以上前だしね。
ついでに大友裕子「傷心」はこれ。(おまけ)