本日は足元も悪い中お越しいただいてありがとうございます。
しかし、とくに書くネタもないので、最近読んだ本のことでも書きます。
①まさきとしか著「あの日、君は何をした」
これはすごいね。こんな話の設計ができるなんてプロはすごいなと感心した。
2部構成で、第1部の2004年の少年の謎の事故死。第2部は2019年、若い女性が殺害され、重要参考人が行方不明になっている事件。
全く別々の2つの事件がどう繋がっていくのかが読みどころだ。終盤まで真相が分からず楽しめる作品ということでおススメする。
鍵を握るのが、行方不明となっている男の妻。こう書いてもなんのこっちゃわからないだろうから、まあ楽しんで読んでください。
②池澤夏樹著「スティル・ライフ」
物語としてのめり込めるかというと、私の場合はそうではなかった。だけど文章に漂う空気感というか、面白くない話だが芸術的だったような美しさとわけのわからなさがああった。
大事なのは、外の世界と、きみの中にある広い世界との間に連絡をつけること、
一歩の距離をおいて並び立つ二つの世界の呼応と調和をはかることだ。
たとえば、星を見るとかして。
まあこんな感じ。
個人的には、もう一作の「ヤー・チャイカ」の方が面白かった。読んでいて以前読んだような気がしていた。ずっとそんな気がしながら読んでいた。ホントはだいぶ前に読んだのかもしれない。いや知らんけど。なら、当然「スティル・ライフ」も読んだはずだが、「スティル・ライフ」の時は、全く初めて読んだ感覚だった。
この本はまだ読んでない本の棚に置てあったのをたまたま取り出して読みはじめた。なのに「ヤー・チャイカ」はなんか前に読んだ気がしたというはじめての不思議体験だった。きっと読んでいたに違いない。想像すると、「スティル・ライフ」がつまらなく、もう一作の「ヤー・チャイカ」を読んでその後、まだ読んでない棚に置いて何年もたったのだろう。なんともファンタジーだ。
③大島真寿美著「あなたの本当の人生は」
なんでこの本が読んでない本の棚ないあるのかさっぱりわからなった。多分だいぶ前に、新聞か何かの書評でも見て買ったのだろうと思う。
この本読んだらコロッケが食いたくなるよ。
老齢作家の森和木ホリー。その弟子入りを持ちかけられた女。ホリーの秘書であり、エッセイのゴーストライター。この3人プラス、ホリーの元夫や編集者の関係性を描きながら、まあ、面白い話だったよ。
ということで、じゃあまた。