短い雑記

名乗るほどのものではないオッサンの短い雑記です。含蓄のある事、書けと言えば書けますよ。生存確認用ブログです。

山下清展 北海道立旭川美術館に行って来ました

緊急事態宣言下とは思えないね。

完全に平常運転の連休の日曜日。道立旭川美術館で楽しみにしていた「山下清展」が昨日開幕し今日行って来ました。結構な来場者数でした。

子供頃から晩年までの作品が展示されており、有名な「長岡の花火」や「日本平の富士」や1961年にヨーロッパに行ったときの数々の作品をまじかに至近距離で見ました。あの貼り絵は人間技じゃないね。とてもじゃないがあんな細かい紙を手で千切りにして貼って作ってるなんてホントありえないすごさ。日本のゴッホとか言われるのも当然で、あれは誰も真似できないものです。だからこそ価値ある。私も絵が好きで描いてますが、あまりの迫力に到底、絶対たどり着けないものだとハッキリ痛感しました。天と地の差というより宇宙の果てと地の差だ。

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山下清さんといえば夏はランニングシャツに短パンで過ごしていたイメージがついていますが、あれはウソで、ほとんど浴衣、冬も着物だったそうです。それに、多くの作品はその場で貼り絵をしたり書いたりしたもではなく、後で家に帰って記憶の中にあるものを絵にしていたという人並外れた記憶力の持ち主だったとのこと。作品を見ればとんでもない超人的な記憶力なんだとよくわかります。極端な才能というか間違いなく天才です。

全部見るのに気がつけば2時間近くかかってました。

その中で、どうしても腑に落ちない作品があり、学芸員に聞きました。

「ベニスのゴンドラ風景」という作品について。

それは1961年に山下清がヨーロッパに40日間旅したときの作品として展示してありました。

山下清は貼り絵だけじゃなく、ペン画や水彩画なども多数あり、陶磁器の作品もありました。

その陶磁器の作品の中に大皿があり「ベニスのゴンドラ風景」と全く同じモチーフでした。

その陶磁器の作品が作られたのが1956年となっていたので、あれ?と思った。

ヨーロッパに行った1961年より5年も前にどう見ても同じ風景の絵でこの大皿が描かれている。

別に私の人生に何の関係もないことだったが、ちょっと聞いてみた。

最初に聞いたのが、小柄な若いかかいい子だったが、返答が宇宙人的トンチンカンだったので、成り行き上、食い下がって聞いてしまった。

そしてついには奥から責任者まで出てくることになった。

なんかまずいな。変なクレーマーのオヤジと思われてもイヤだしなと思いつつ、

「この大皿が1956年って間違ないのでしょうか?ヨーロッパに行った5年も前に同じモチーフで作られてるっておかしいと思いまして」

と低姿勢できいたが間違いないはずの一点張り。

私も別にそれが何年でもいいし、正しかったとしても間違いであったとしても、ホント関係ないなと思いながら、ついつい突っ込んで聞いてしまった。

困った責任者的学芸員は、「山下清作品管理事務局」に確認して後日連絡するからと言った。私はいちいちそんなことやり取りするのもめんどくさいので、最後はその事務局のメルアドを教えてもらって、私が直接問い合わせることにして話は終わった。

いったい、私は何やってるんだろうか?

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