ある意味では「そういう側面もある」と言えますが、完全に同じではありません。
戦国時代(15~16世紀)の日本では、全国を統一的に支配する強力な中央政府が事実上機能しなくなり、多数の戦国大名がそれぞれ領土や利益をめぐって争いました。現代でいえば、ひとつの国の中に半独立国家がいくつも存在していたような状態です。
そのため、
- 領土拡大
- 資源や人口の確保
- 同盟や裏切り
- 外交交渉
- 軍事力による抑止
といった点は、現代の国際関係や国際戦争とよく似ています。
例えば、
- 織田信長 と 武田信玄 は別の主権国家の元首同士のように外交を行いました。
- 徳川家康 と 北条氏政 も婚姻や同盟によって関係を築きました。
こうした点では、「戦国時代は日本列島の中で展開された国際政治の実験場」と見る歴史家もいます。
ただし、現代の国際戦争との大きな違いもあります。
- 共通の文化圏だった
- 言語や宗教、天皇への認識をおおむね共有していました。
- フランスとドイツの戦争のような異なる民族国家間の戦争とは異なります。
- 朝廷の権威が残っていた
- 戦国大名たちは基本的に「日本国から独立する」とは考えていませんでした。
- 官位を求めたり、朝廷の権威を利用したりしていました。
- 統一が最終目標だった
- 多くの有力大名は「日本を統一する側」になろうとしていました。
- 独立国家として永続することを目指したわけではありません。
ですから歴史学的には、
戦国時代は「内戦」でありながら、その政治や外交の仕組みは国際関係論で説明できる部分が多い
というのが比較的バランスの取れた見方です。
興味深いことに、政治学者の中には「戦国時代の日本は、現在の国際社会を小型化したモデルに近い」と考える人もいます。中央権力が弱まると、各勢力が安全保障のために軍備を増強し、同盟を結び、勢力均衡を図る――これは現代の国際政治でも見られる現象だからです。