短い雑記

名乗るほどのものではないオッサンの短い雑記です。含蓄のある事、書けと言えば書けますよ。生存確認用ブログです。

スピリチュアルズ 「わたし」の謎 (幻冬舎文庫 た 20-10)

こんにちは、本好きの皆さん!今日は、橘玲さんの最新作「スピリチュアルズ 「わたし」の謎」についてレビューしたいと思います。

 

この本は、自分の魂や宇宙とのつながりを探求するスピリチュアルな内容ですが、決して堅苦しいものではありません。むしろ、橘さんのユーモアあふれる筆致と豊富な知識で、読者を楽しく引き込んでいきます。

本書の中で、橘さんは、「わたし」とは何か、どこから来てどこへ行くのか、という根源的な問いに答えようとします。その過程で、さまざまな宗教や哲学、科学や芸術などの分野から引用や例示を交えながら、自分の考えを展開していきます。しかし、それらは単なる知識の羅列ではなく、橘さん自身の体験や感想を交えて、読者に分かりやすく伝えています。また、時には皮肉やジョークを織り込んで、笑いを誘う場面もあります。例えば、第三章では、「わたし」の本質を探るために、様々な瞑想法や呼吸法を試した橘さんの苦労話が綴られていますが、その中で、「瞑想中に眠ってしまった」「呼吸法でめまいがした」「瞑想法の先生に怒られた」などのエピソードがあります。これらは、スピリチュアルな話題に興味がない人でも笑って読める内容です。

本書の最後では、橘さんは、「わたし」の謎を解き明かすという目的には達しなかったと認めます。しかし、それは失敗ではなく、むしろ成功だと言います。なぜなら、「わたし」は常に変化し続けるものであり、一つの答えに固定することはできないからです。そして、「わたし」を探求すること自体が楽しくて意味があることだと述べます。この結論は、読者にも共感を呼ぶものだと思います。

「スピリチュアルズ 「わたし」の謎」は、スピリチュアルなテーマを面白く読ませる一冊です。橘玲さんの個性的な視点とユーモアが光る作品であり、読んでいる間は笑いと感動に満ちた時間を過ごせます。スピリチュアルに興味がある人はもちろん、そうでない人でも楽しめる本だと思います。ぜひ一度手に取ってみてください。

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