私の母は特別養護老人ホームに入って寝たきり状態なのですが、私の同僚の母親は元気な認知症で、放っておくと危なくてしょうがないそうだ。
とにかく動きたくてしょうがないとのことで、いろいろ逸話を聞かせてもらった。
冬になると雪が積もり、あっちこっちの家で屋根の雪下ろしや、車庫の雪下ろしをする光景を見かけるが、けっこう高齢者の事故もある。屋根から落ちたとか、雪の下敷きになったとか、危険が伴う。
この危険な雪下ろし作業をこの元気な認知症の婆さんはやるんです。家族が危ないからやめろと何度言っても、家族の目を盗んで、車庫の上に登って雪下ろしをする。仕方がないから、家族は婆さんが雪下ろしをしたくなる前に自分が雪下ろしをして、したくてもできないようにした。すると驚いたことに、この婆さん、車庫の屋根に雪を戻しだしたというのだ。せっせと屋根に雪を投げる。信じられない婆さんだ。
とにかく動きたくてしょうがない婆さんは、夏は近所の花壇の花を切って歩いたり、となりの家の庭を意味もなくスコップで掘ったり、近所迷惑で家族はほとほと困ってるとのこと。
そんななる日、この婆さん。「家に変な人が入ってきてバック盗まれた!」と騒ぎ出した。家族は認知症のせいで言ってるんだと最初は思ったが、話の内容が実にリアルで、ホントに盗まれたのかもしれないと思い、警察に届けた。
婆さんと一緒に警察に行き、その時話した内容も、家族に話したことと全く同じ話をしてたので、ホントに盗まれたのだと思った。帰宅して家族が晩ご飯を作るのに冷蔵庫を開けたらそこにバッグがあった。
「おばあちゃん、ここにバッグあるよ!」
「なんだい、うるさいね!そこに入れておいたんだよ」
「なに言ってんの!?警察まで行ったのに!」
「警察なんか行ってないよ!」
「行ったでしょ!今一緒に!!」
「わしは行ってない!」
ま、こういう日常だそうです。
まともな人間の頭がおかしくなるな毎日だそうだ。
他人事なので、コントか?と思うけど、一緒に暮らす同僚はマジでまいっています。
介護は結構なこの世の地獄。これからの高齢者問題はホントやばいですよ。
2025年問題という恐ろしいことが目の前にきているのをご存知か?
団塊の世代が大量に介護に突入するという、目をそらしたくような現実。医療、介護職員の壊滅的な不足状態、年金問題をどうすればいいのか。
介護については、外国人労働者やAIを駆使しても解決なんてできないと介護の業者が言ったのが忘れられない。
外国人労働者やAIが日本語をわかっても認知症の相手ができるかどうかわからないというのだ。言葉通り受け取っても、認知症患者の言う言葉が、すんなりその日本語通りものじゃないことがよくある。AIが言葉を認識できても、認識できるのは表面上の言語で、真意・ウソ・勘違い、ボケて言ってることなどを見抜けるかどうかわからない。
こんなこと言ってはいけないかもしれないが、人間はせいぜい75歳程度の寿命でいいと思いませんか?ぴんぴんコロリで75歳で終了。そうすれば、介護も年金も、大体の人が、人に迷惑かけることもなく円滑な社会になる、、、、、そんな妄想を言ってもしょうがないのでやめた。
先のことは、先のこと。そんなこと考えず、おいしいラーメン食って、ビール飲んで、あっけらかんと生きて行こう!
でも、性格的にそうはいかないからねオレ。きさ~まは?